あまり聞き馴染みがないと思いますが、CBDオイルは犬の不安や痛みを軽減してくれる効果があると言われています。
この記事では

うちの犬は分離不安で、私がいないときは家で暴れたり吠えたりして困ってる…。



うちの犬は来客が来た時に、ずっと警戒して吠えている…。
などの悩んでいる人向けの記事になっています。
もちろん第一に相談すべきところは動物病院になっていますので、そちらに相談しても悩みが解決されない場合の一つの選択肢として持っておいてください。


まずはCBDオイルについて理解しよう


CBTオイルとは、精神作用のあるTHC(テトラヒドロカンナビノール)とは異なり、犬に安全に使える大麻植物由来成分のCBD(カンナビジオール)を使用しています。



て、テトラひ、ドロ、かんなびおーる…?
はじめから聞き馴染みない言葉が羅列されて戸惑っていると思いますが、これから段階を踏んで説明していきますのでご安心ください。
こちらの成分は、
- 犬の健康サポート
- 不安や痛みなどの問題
などを緩和する可能性があるとして注目されています。



えっ、大麻植物って危険で日本では法律違反じゃないの!?
確かに大麻の葉っぱは日本で規制されており違法です。
ですが、成熟した茎や種子については、THC含有量が検出限界以下の0.01%未満であれば使用しても問題ないとされています。
※2024年12月12日から施行された「大麻取締法及び麻薬及び向精神薬取締法の一部を改正する法律」により規制が厳しくなりました。
現在公式に販売されているCBDオイルでは、成熟した茎や種子を用いて第三者機関の検査証明があるものは安全であると考えられます。
中には第三者機関の検査証明がなく、違法に販売しているケースもあるので十分注意して購入するようにしましょう。
CBDとTHCの違いについて理解しよう



CBDとかTHCとか言ってたけど、どっちも大麻なの?
確かにどちらも大麻草に含まれる化学物質の名前になりますが、化学的性質と作用は異なっているので詳しくみていきましょう。
CBD(カンナビジオール)
- 大麻草の茎や種子から抽出
- 精神操作なし(いわゆるハイにならない)
- 適切な量でTHCが入ってなければ安全
- リラックスや痛み軽減をサポート
- THCフリー製品であれば合法
THC(テトラヒドロカンナビノール)
- 大麻草の葉や花穂から抽出
- 精神操作あり(いわゆるハイになる)
- 犬には敏感で中毒症状を起こすため有害
- ふらつきや嘔吐などの悪影響のみで効果なし
- 違法



同じ大麻でも、全然効果と安全性が違うんだね。
そうなのです。
CBDは安全に使用すれば、大きなメリットをもたらす可能性を秘めています。
一方、THCに関しては有害の2文字に尽きますね。



大麻=危険という考えから一歩進んでみようね!
愛犬にCBDを使用するメリット
CBDを愛犬に使用するメリットとしては
- 不安軽減
- 痛み緩和
- 発作を緩和する可能性
があげられます。
実際に、3歳のトイプードル(体重4kg)が飼い主外出時に吠え続け、家具などを噛む分離不安が発症したケースで、CBTを開始し1週間程度で緩和された話などがあります。



実例まであって効果があるなら、うちの犬にも試してみようかな!
そう思っているそこのあなた、ちょっと待ってください。
メリットもあればデメリットもあるので、そこも理解してから使用するかをしっかりと判断してみてください。
愛犬にCBDを使用するデメリット
メリットがあればデメリットがあるのが世の常です。
CBDを愛犬に使用するデメリットとして大きいのは、副作用がでる可能性があることです。
副作用の種類としては
- 眠気や倦怠感(過剰なリラックス)
- 口の渇き(多飲)
- 下痢や嘔吐(服用初期など)
- 低血圧(まれ)
などがあります。



そんなこと言われた怖くて使えないよ…。
薬剤師の私から言わせれば、普段皆さんが飲んでいる薬だって少なからず副作用があります。
それを何事もなく飲めているのは、専門家の知識やサポートがあるからなのです。



そんなこと言って、結局素人の私たちには使うなっていうこと!?この薄情者!
そうは言っていません。
幸いにも、現在この記事を書いている著者の私は薬剤師として普段働いております。
薬のプロである私に、わからないことがあれば聞けばいいじゃないですか。
犬へのCBDの効果は将来有望ですが、長期的な安全性や有効性を裏付ける大規模な研究が不足しているのが現状です。
もし使用を検討している人は、しっかりとした知識を身につけたプロ(私など)に相談するようにして下さいね。
納得がいくまでお話をお聞きしますので、問い合わせから聞いてみて下さい。
副作用が出た場合の対処法





CBDオイル試してみたいけど、副作用が出たらどうしよう…!?
これまで大麻だ副作用だと話してきて不安になる気持ちもわかります。
ですが、一番大切なことは、



飼い主が対処法をしっかりと把握していること!
ですね。
CBDは、Tmaxが30分〜2時間程度なので、摂取してから約1時間前後で血中濃度がピークに達します。



WiMAX…?
いや、WiMAXは広範囲で高速な無線インターネット接続を提供する技術です。(そんな真剣に答えなくてもいいのに…)
分かりやすく言えば、投与方法(舌下、経口、吸入など)によって時間は異なってきますが、薬を服用してから大体1時間くらい経てば一番効いてくる時間になるということです。
半減期(薬が効かなくなる時間)は約18〜32時間と言われているので、使用してからこの時間帯は効いてる状態ということになりますね。



こんな長時間効いてるの!?
確かに、私も薬剤師として働いてる時に色々な薬を扱いますが、ここまで半減期が長いのはそうそう見ないです。
CBDを毎日使用し続けていると、定常状態という血中濃度が安定する状態になるので、薬の効果がずっとある状態になるのです。



Tmaxだか半減期だか定常状態だか、こんがらがってきたわ
!もっと分かりやすくまとめて!!
という声がそろそろ聞こえそうなので、以下に分かりやすくまとめときますね。
- Tmax:薬などを服用してから一番効果がでる時間のこと
- 血中濃度:血液中に含まれる特定の物質(CBDなど)の濃度のこと
- 半減期:血液中の物質の濃度が半分に減るまでの時間のこと(血中濃度が半分以下になると効果がなくなると言われています。)
- WiMAX:IEEE802.16規格に基づく高速無線ブロードバンド技術のこと(いや、WiMAXはもういいって…。)
まあ、上の用語は別に覚えなくてもいいので、



こんなのものあるんだなぁ
くらいに聞いていて下さい。
話を戻しますと、血中濃度が極端に高い状態だと副作用が出やすくなります。
基本的に企業が定めた基準に則って使用していれば安心ですが、まれに体質が合わない子や間違って使いかたをしてしまった場合でも慌てないでください。
どの薬もそうですが、対処法を知っていれば適切な処置をすることができます。
これで万が一副作用が出たとしても、愛犬に負担をかけずにCBDオイルを使用できますので一緒に見ていきましょう。
副作用が出た時の対処法①使用量を減らしてみる



あれ、これ副作用が出てるのか…?
と少し疑問に思ったら、まずは使用量を減らしてみましょう。
そのままの使用量で様子を見ていると、副作用が悪化してしまう可能性があります。
愛犬にCBDを使用するデメリットでも紹介したおさらいですが、副作用として
- 眠気・倦怠感
- 口の渇き
- 下痢や嘔吐
- 低血圧
などがあります。
この中で一番起こりやすい副作用としては眠気・倦怠感ですね。
なぜ眠気・倦怠感が起きやすいかというと、CBDは中枢神経系(脳と脊髄を司る神経)に作用し、リラックス効果をもたらすからです。



? ? ?
となっている人もいると思うので簡単にいうと、「脳がリラックスしすぎて眠くなる」みたいな感覚で捉えていただいて結構です。
CBDを使用してから
- 寝てる時間が増えた
- 眠りがいつもより深い
- 眠気でふらつく
などがあった場合は、緊急性がない場合に限り、使用量を徐々に減らして様子を見てあげましょう。
副作用が出た時の対処法②水分補給をさせる
こちらは口の渇きがある場合などに対応してあげましょう。
水を飲むことにより代謝が良くなり、おしっこで成分を排泄することができます。
少し難しい言葉で言うと、腎排泄による解毒作用が起こるのです。
飲み過ぎは良くないですが、水分補給をするのなら、水よりも吸収率の高いペットスエットがおすすめです。
こちらは夏場の水分不足にも対応できますので、これからの季節にもピッタリですね。



うちのコーギーも散歩後にあげるとガブガブ飲むので、味も犬好みで美味しいみたいだよ。
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また、ご飯を食べれない時や災害の時などにも備えてあったら安心できる商品となっていますので、愛犬のために備えてあげましょうね。
副作用が出た時の対処法③構わずにそっと休息させてあげる
副作用が出て愛犬がグッタリしている場合は、遠くから様子を見てあげましょう。



体調が悪そうにしてると、心配だからどうしても近寄って確認したくなるな…。
お気持ちは痛いほどわかります。
私も愛犬のコーギーの体調が悪い時はとても心配ですし、過度にコンタクトをとってしまうこともあります。
ですが、愛犬に近づいていくと



今は体調悪いからそっとしといてくれない?
と言う顔で弱々しく逃げるんですね。
それを学んでからは、一度緊急性があるかどうかを確認したら、なるべく近づかないように遠くから見守るようにしています。(もちろん必要と判断した場合はすぐに病院に連れていきます)
人間も体調が悪い時には、あまり構ってほしくないのと同じように、犬も体調が悪い時はそっとして欲しいものなのです。
一回確認したら、なるべく近寄らないでそっとしておいてあげましょう。(緊急の場合はすぐに病院を受診して下さい)
休息は回復するためのエネルギー補充に不可欠な行為であるため、それを飼い主が邪魔してはいけません。



しっかりと愛犬の状況を判断できるように、元気な時にスキンシップをとってあげようね。
副作用が起きた時の対処法④病院に連れて行く
副作用が出た時の対処法③「構わずにそっと休息させてあげる」の最後にも書いた通り、明らかに異変がある場合はすぐに病院に連れていってください。
CBDを使用して起こる明らかな異常とは
- 一日中寝ている
- 下痢や嘔吐を頻回に繰り返す
- 精神状態が明らかに不安定
- 毎回歩く時にふらついている
などがあります。
こういった症状が確認できたら使用を中止して、すぐに病院に連れて行きましょう。



夜間にやっている動物病院がどこにあるかわからないよぉ…。
そういった方のために、全国夜間救急動物病院検索というサイトがあるため活用してみてください。
住まいの近くにあるか確認しておくだけでも、有事の際に慌てず対処することができますので、愛犬のために必ず確認しておきましょう。
もちろん、かかりつけの動物病院を持つことも大事ですので、日頃から信頼できる獣医師を見つけておくことも忘れずに。
まとめ:CBDオイルは適正な知識を持っていれば安全に使用できる


CBDオイルは大麻由来成分のため、反射的に



大麻!?そんな危ないものは絶対に関わってはいけない!!
となりがちです。
確かに大麻は使用方法を間違えれば危険な違法薬物となります。
ですが、適正な知識を持って利用すれば犬を助ける薬(CBDの場合)にもなるのです。
日本で使用できる大麻由来成分を使用した医薬品はありませんが、海外では使用実績もある立派な薬があります。
大麻=危ない
という認識を持っていることは正しいと思いますが、関わってはいけないと思うのは時期尚早です。
しっかりとした知識を身につければ、愛犬のために選んであげる選択肢は無限大に増えます。
飼い主の思い込みで、愛犬の未来を狭めないようにしましょう。
以上、誰かの参考になれば幸いです。
また別の記事でお会いしましょう!
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