
さあ、今日も楽しい散歩の時間だよ!
と愛犬と歩き始めた矢先、愛犬がピタッと足を止め、何かに釘付けになったように動かなくなる…なんて経験ありませんか?
飼い主としては急に止まるため、



急に止まってどうしたの!!具合でも悪いの!?
と心配したり



早く帰りたいんだから行こうよ!
とイライラする場面もあるかもしれません。
ただ、この犬が散歩中に見せる「一点見つめフリーズ」は、様々な理由が隠されているのです。
無理に引っ張ったり叱ったりする前に、まずは愛犬がなぜそのような行動を取るのかを理解しようとすることが大切です。
この記事では、犬が散歩中に一点見つめで動かなくなる主な理由と、飼い主ができる具体的な対処法について詳しく説明していきます。



愛犬の気持ちを理解して、より安全で楽しい散歩の時間を作りためのヒントにしてね!


なぜ?犬が散歩中に「一点見つめ」で動かなくなる主な理由


愛犬が突然立ち止まり、一点をじっと見つめて動かなくなるのは、いくつかの理由が考えられます。
理由をしっかりと知って、急に立ち止まっても困惑しないようにしましょう。
うちのコーギーも、よく耳を立てて止まっていたので、何があるのかと心配したことがあるので、ぜひ参考にしてください。
理由①:何かを警戒・不安に感じている
犬は
犬の嗅覚は人間の約1万〜10万倍、聴覚は約4〜10倍であると言われており、人間よりもはるかに優れた嗅覚や聴覚を持っています。
私たちが気づかないような遠くの物音、かすかな匂い、視界の隅の小さな動きなどを敏感に察知しているのです。



犬の嗅覚はすごいって知ってたけど、聴覚も人間よりすごいんだね!
そうなのです、意外と知られていないのですが、犬は聴覚も人間より優れているのです。
反応する内容としては
- 遠くの音や気配に反応
- 見慣れないモノや人に反応
- 不安のサイン(カーミングシグナル)
などがあります。
外では、工事の音、他の犬の吠え声、車のクラクション、カラスの鳴き声、野生動物の気配(北海道では、鹿やキツネがよく出ます)などの音や気配がたくさんあります。
犬はそれが「何なのか」「安全なのか」などを確認しようと立ち止まることがあります。
犬にとって外は知らないことがたくさんあるので、外=未知な場所となります。
その中で、知らない音、知らないモノ、知らない人などが行き交っているので、



なんだこれは!?危なくないか…?近づいても大丈夫か…?
と警戒するのも無理ありません。



犬って言葉を話さないから、あまり感情がわからないんだよな…。
と思っている人もいると思いますが、知識があればこういった愛犬の不安に気づいてあげることができます。
固まる前に「あくびをする」「舌なめづりをする」「体を掻く」「地面の匂いを嗅ぐ」といった行動をする場合もあります。
これは、カーミングシグナル(自分や相手を落ち着かせるためのサイン)といって、犬がストレスや不安を感じている証拠なので覚えておきましょう。
理由②:強い好奇心・興味を引かれている
犬は警戒心だけではなく、強い好奇心や興味から一点を見つめて立ち止まることもよくあります。
これは
- 気になる匂い
- 動くもの
- 「なんだろう?」の探究心
などの好奇心からも立ち止まるのです。



あれ、警戒心の時となんか似てない?
そう思ったそこのあなた、かなり鋭いですね。
自分で考えてみるとわかると思うのですが、肝試しやジェットコースターなど、怖いけどやってみたいなんてことありませんか?
こういったイベントは、警戒心MAXで挑むのが普通ですが、その警戒心の中に一種の好奇心も上乗せされているのです。
つまり、こういった怖いイベントを私たちが楽しめるのは、警戒心≒好奇心といえるからなのです。
中には警戒心を好奇心と間違ってしまい、大きな事故や怪我につながってしまう犬もいます。
飼い主がしっかりと自制になってあげ、大きな事故や怪我から守ってあげましょう。
理由③:過去の嫌な経験(トラウマ)を思い出している
特定の場所で過去に怖い思いや嫌な経験をしたことがある場合、その場所に近づくと、当時の記憶が蘇り、恐怖心から足がすくんでしまうことがあります。
- 大きな音
- 他の犬とのトラブル
- 事故や怪我
- 怖い思いをした場所
など、嫌なことなどがあった場所などには行きたくないものです。
うちのコーギーは病院などにいくのは大丈夫なのですが、トリミング施設に行くと震えて鼻を鳴らして鳴きます。
これは、過去に嫌な記憶があり、うちのコーギーとしては嫌なことをする場所とインプットしてしまったのです。
トラウマを解決するためには、その場所を避けたり時間をかけて克服するしかありません。



無理やり治そうとしないで、寄り添って時間をかけて愛犬のことを考えてあげようね。
理由④:体調不良やどこかに痛みを感じている
これが一番怖い理由ですね。
急に動かなくなったり、特定の場所で立ち止まるようになったりした場合、体のどこかに痛みや不良を抱えている可能性があります。
痛むそぶりを見せた場合は、必ず以下のことを確認してあげましょう。
- 関節の痛み
- 足裏の怪我
- 内臓系の不調
特にコーギーは胴長短足であるゆえに、腰を痛めやすいです。
体重管理ができていないと、歩行中に痛みを感じてしまう可能性がるので注意しましょう。



うちのコーギーは、食事管理と運動(散歩)で体重管理して、だいたい12キロくらいで推移してるよ!
都会のアスファルトなんかは、足の裏の怪我が怖いですね。
基本的に犬は裸足で散歩することが多いと思いますが、道端にはガラスの破片や鋭利な小石などが落ちています。
もちろん犬側も警戒して歩いていますが、ふとした時に踏んでしまう可能性もあるので、飼い主側でも危険なものが落ちてないかを確認しましょう。
もしそれでも怖いという人は、犬用の靴を検討しましょう。



犬用の靴なんてあるの?
あまり一般的ではないですが、犬用の靴で外での危険や衛生面の観点から履かせている人もいるので、ぜひ検討してみてください。
ちなみに初めて靴を履く犬は、足の感覚が違和感だらけで面白い行動をとります。(笑)
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最後に一番怖いのは、内臓系の不調ですね。
お腹が痛いや心臓が痛いなどがある場合、外から見てもわからない場合が多いです。
そういった時に発見が遅れて容体がどんどん悪くなる、なんてこともあるので、日々の健康管理はとても大切です。
拾い食いなどをしないようにしつけをしておくことも、とても重要ですね。
理由5:単純に疲れている・休憩したい
うちのコーギーも立ち止まる一番多い理由は、疲れていることが多いですね。
特に夏などの暑い日は、よく立ち止まります。



歩き疲れたから休憩!ちょっと休ませて〜
疲れて立ち止まっている時は経験上、息切れしながらも笑顔な時が多いですね。
どこか痛い時と様子が違うので、毎日見ていればわかるようになります。
特に真夏などの暑い日は疲れやすく熱中症のリスクが高いの、水を持ち歩くや適度に日陰で休むなど対策してあげましょう。
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どうすればいい?「一点見つめフリーズ」への対処法5選


愛犬が一点を見つめて動かなくなった時の原因がわかったところで、次はどう対応したら良いかを説明していきます。



原因と対処法がわかったら、もはや怖いものは何もないよ!
うちのコーギーでも実践していることなので、一緒に見ていきましょう。
対処法①:まずは原因を探り、状況を確認する
まずは立ち止まっている愛犬が、なぜ立ち止まっているかを考えてあげましょう。
ここまで読んできた皆さんでしたら、少し目線を変えるとその原因がわかると思います。
- 愛犬の視線の先を確認
- 周囲の状況を確認
- 愛犬の様子を確認
- 体のチェック(可能な場所であれば)
犬が何を見ているか、何に耳を澄ませているか、危険なものは近づいてきてないか、愛犬が震えていないか、尻尾は下がっていないか、どこか痛がっていないか…etc
言葉は発せなくても、愛犬の表情や表現、周囲の状況である程度は理解することができます。



あっちからくる人は、よく散歩中可愛がってくれるから、あの人を待って立ち止まってるんだね



足をびっこひいてる(ひきずっている)から、足が痛いのかしら!
など、総合的に判断できるように小さな変化も見逃さないようにしてあげましょう。
対処法2:安心させ、共感の姿勢を示す
特に警戒心や不安を感じている時に立ち止まってる場合は、飼い主が率先して安心させてあげましょう。
犬の知能年齢は、人間の2〜3歳程度と言われているので、いつも聞いている飼い主の声を聞かせてあげると落ち着くことが多いです。
「そばに寄り添って」「穏やかな声かけ」をして、共感的な言葉で「気持ちを代弁」してあげましょう。



あそこにカラスがいるね!ちょっと気になるけど、近づくのはやめようか。
散歩は自分の知らないものが多く飛び交っています。
そこで興奮するなという方が難しいと思いますが、飼い主の声というのは日常を連想させてくれます。
興奮した中でも必ず飼い主の声は届きますので、根気よく落ち着くまで声をかけ続けましょう。
対処法3:安全を確認し、迂回または少し待つ
周りや愛犬を見てある程度推測できたら、状況に応じて対応します。
明らかに何かに怖がっている場合(他の犬や工事現場など)は無理に近づけようとせず、ルートを変更したり距離をとってあげましょう。



怖くても逃げてはダメだ!克服してこそ一人前の犬だろ!!
この考えは太古の昔に消え去った化石のような考えなので、こういった人は昭和以前にお帰りください。
日々犬への情報は更新されています。
自分の価値観などを愛犬に押し付けないで、日々の情報を更新しながら柔軟に対応してあげましょう。
好奇心が優っている場合は、少しその場で待ってあげてください。
安全性が確保されている場所ならば、好奇心は学ぶ機会でもあるので、急かさず少しだけ観察させてあげるのもいいでしょう。
意外と犬自身が納得すれば、また歩き出すことが多いです。



うちのコーギーは、興味や好奇心が高まると、耳と背筋を伸ばして立ち止まるよ!少しその場で待ってあげて、声をかけるとまた歩き出すよ。
対処法4:ポジティブな声かけと優しい誘導で促す
みなさんご存知の通り、犬は賢い生き物です。
愛犬が少し落ち着いたタイミングや、安全が確認できた状況で、再び歩き出すように優しく促すと答えてくれます。



よし、そろそろ行くよ。こっちにおいで!
と、いつもより明るく、楽しそうな声で前進を促してあげましょう。



そういってるし、あっちに行ったほうが楽しそうだから歩こっと!
と歩きだしたら、すかさず少々大袈裟に声を高くして



ウェロぁいねぇぇぇえ!!(訳:えらいね!)
と褒めてあげましょう。
成功体験が次につながるようになるのでおすすめです。
また、促すときはぐいっと強く引っ張るのではなく、優しく進行方向を示唆する程度にしておきましょう。



無理に引っ張ると、犬の習性で踏ん張って動こうとしなくなるからNGだよ!
対処法5:体調不良が疑われる場合は、無理せず動物病院へ
散歩の途中で愛犬が
- 何度か立ち止まる
- 特定の場所でいつも動かなくなる
- 痛がるそぶりを見せる
- 元気がない
など、明らかにいつもと違うサインが見られる場合は、散歩を中断して、できるだけ早く動物病院に受診しましょう。
「多分大丈夫」という甘い考えが、一生後悔する未来を引き寄せる可能性も0ではありません。
過保護と言われようが、大袈裟と言われようが、愛犬のためにできることなら全てしてあげるのが本物の飼い主です。
いつも最悪のケースを考えつつ、だけど最悪のケースにならないように、飼い主が愛犬のために行動してあげましょう。



やらない後悔よりやる後悔!!
まとめ:愛犬のサインを見逃さず、根気強く向き合おう


犬が散歩中に一点見つめで動かなくなる行動には、警戒心、好奇心、過去の経験、体調不良、疲れなど、様々な理由が考えられます。
大切なのは、その場で無理強いするのではなく、
- まず立ち止まって原因を探ろうとすること
- 愛犬の気持ちに寄り添い、安心させること
- 状況に応じて、待つ、迂回する、優しく促すなどの対応をとること
- 体調不良のサインを見逃さないこと
が大切です。
犬が動かなくなる行動などは、犬が喋れないなりに私たちに必死に何かを伝えようとしているサインなのです。
そのサインをしっかりと受け止め、根気強く、そして愛情を持って向き合っていくことで、愛犬との信頼関係はより深まり、お散歩の時間がもっと豊かになるはずです。
もし、どうしても原因がわからなかったり、対処が難しかったりする場合は、ドッグトレーナーや獣医師、コーギーを飼っている私などに相談しましょう。
コメントや問い合わせは解放していますので、遠慮なく聞いてください。
愛犬との毎日のお散歩が、安全で楽しいコミュニケーションの時間となるように祈っております。
以上、また別の記事でお会いしましょう!


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