なぜコーギーに尻尾がないの？その歴史と秘密を解き明かす

コーギーの愛らしい姿に心を奪われる人は多いのではないでしょうか？

私もその一人なのですが、実際にコーギーと一緒に生活すると、常にコーギーのことを考えるようになります。

特にふわっとした食パンみたいなお尻と短い足が特徴のコーギー（うちのコーギーは尻尾がありますが）ですが

と疑問に思ったことはありませんか？

実は、コーギーの尻尾には歴史や文化、遺伝に関する興味深い秘密が隠されているのです。

この記事では

• コーギーの尻尾がない理由や背景
• コーギーの魅力
• 私のコーギーに対する異常なほどの愛

などを詳しく解説していきます。（最後の方は別に聞かなくていいかな…）

それでは一緒に、コーギーの歴史と秘密を探っていきましょう！

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コーギーの尻尾がない理由とは？

こう思う人も少なくないと思います。

ですが、ほとんどのコーギーは、生まれつきで尻尾がないわけではないのです。

確かに尻尾が残っているコーギーを見るのは珍しいかもしれません。

うちのコーギーを散歩させているときに会うコーギーや、コーギーオフ会などで会うコーギーの９割以上は尻尾がないですね。

なので、尻尾があるコーギーを見つけた日は、何か幸運なことが起こると言われています。（私が勝手に言ってるだけですが…）

なぜ、９割以上のコーギーに尻尾がないかを一緒に見ていきましょう。

コーギーの「断尾」とは？

コーギーの尻尾がない理由の多くは、「断尾（だんび）」という昔からの習慣にあります。

断尾〜生後数日以内に子犬の尻尾を獣医師が切除する行為

この習慣は、特にウェルシュ・コーギー・ペンブロークに多く見られます。

という人は、こちらで解説していますので、ぜひご覧ください。

確かに現代では断尾を疑問に持っている人も多いと思います。

ですが、歴史的にはコーギーがバリバリと働いていた時代に、

• 作業の邪魔にならないように
• 怪我を防ぐため

などの理由で尻尾を切っていたとされています。

断尾の歴史的背景

コーギーはその昔、ウェールズ地方で牛や羊を追う牧畜犬として活躍していました。

コーギーの長い尻尾は、牧場での作業中に牛に踏まれたり、茂みに引っかかったりするリスクがありました。

そのため、尻尾を短くすることで、作業効率と安全性を高める目的で断尾が一般的になったのです。

そうなのです、現代の愛玩ペットではなく、一人の従業員として働いていたのです。

さらに、１８〜１９世紀のイギリスでは、作業犬の断尾が「税金の免除」の条件だったという歴史もあります。※諸説あり

まあ落ち着いて下さい。

私もこのことを知った時には、人間のエゴが詰まっていると言葉を失いました。

ですが当時のイギリスでは、断尾された犬は「働く犬」とみなされ、税金が軽減されたのです。

こういった背景から、コーギーの断尾は文化として定着した過去があるのです。

尻尾がないコーギーの全ては断尾によるものではない

実は、すべてのコーギーが断尾されているわけではないのです。

ウェルシュ・コーギー・ペンブロークの中には、「天然のボブテイル」と呼ばれる自然に短い尻尾を持つ個体もいます。

これは遺伝的な特徴で、特定の遺伝子（Tボックス遺伝子）が関与していると言われています。

このため、常染色体優勢遺伝により、片方の親からこの遺伝子を引き継ぐとその子犬はボブテイルになります。

ただし、両親が共にボブテイル遺伝子を持つ場合は、胎児に致死的な影響を与える可能性があるため、ブリーダーは慎重な交配が必須となっています。

そう思うかもしれませんが、いいことばかりではないのです。

天然のボブテイルの遺伝子には、稀に健康問題（脊椎異常など）を引き起こす可能性があると言われています。

尻尾がある状態で生まれるのが当たり前のコーギーが、尻尾がなく生まれてくるということは異常なことなのです。

断尾をめぐる現代の議論

など、意見は様々だと思います。

個人的には断尾には反対派ですが、中には賛成派の人もいると聞きます。

実際に現代の日本でも、ペットショップで見るコーギーはすべて尻尾が切られていますので…。

私はコーギーを飼ってみて、歴史や風習というのは時に怖いものだと思いました。

倫理観やおもてなしの心を大事にする日本人でさえ、体の一部を切り落とす行為を容認しているからです。

今後そういった行為がなくなることを、個人的に願っています。

断尾は必要？反対の声も多数あり

近年では、断尾に対する倫理的な議論が世界中で高まっています。

動物福祉の観点から断尾は「不必要な痛みなどを伴う行為」とみなされ、

• 痛みやストレス
• コミュニケーションの制限
• 自然な姿の尊重

などの理由で反対されることが多くなりました。

そのため、ヨーロッパの多くの国（例：ドイツ、スウェーデン、ノルウェー）やオーストラリアでは、断尾が法律で禁止されています。

なぜ現代でも断尾を続ける？

断尾を反対する一方、現代でも断尾を支持する人々は

• 伝統と見た目を重要視する
• 怪我の予防
• 衛生的な側面

などの理由をあげます。

私が色々なコーギーと出会ってきて、その飼い主と話して感じたことは、断尾のほとんどの理由が伝統と見た目ということです。

犬には協会が定めるガイドブックのようなものがあり、さまざまな犬種の標準が載っています。

※本ページはプロモーションが含まれています

ドッグショーでは、こういったガイドブックに則って、どの犬が素晴らしい見た目をしているかを競うのです。

鋭いですね、ガイドブックに載っている標準として定められているコーギーには尻尾がないのです。

そのため、ドッグショーに出場させているブリーダーなどは現在でも尻尾を切ることが多いのです。

日本での断尾の現状

ヨーロッパの多くやオーストラリアで断尾は禁止されていますが、日本ではまだ合法なのです。

確かにその気持ちもわかりますが、これが今の日本の現状なのです。

ですが、ブリーダーさんの中には断尾をしなくなった人もポツポツ現れてきている現状もあります。

私もコーギーをブリーダーさんから譲り受けましたが、兄弟４匹とも尻尾を切っていませんでした。

日本でも断尾が禁止される日もそう遠くないかもしれませんね。

コーギーの尻尾がある・なしの魅力

確かに私もコーギーの魅力は、尻尾があるないでは語りきれないと思っています。

そこで、尻尾があるコーギーとないコーギーのメリット・デメリットを紹介していきたいと思います。

尻尾がないコーギー（一般的）をたくさん見てきて、尻尾ありコーギーを飼っている私の主観マシマシでお伝えしていきたいと思います。

尻尾がないコーギーのメリット・デメリット

尻尾がないコーギーのメリット

• 食パンみたいなお尻が可愛い
• 怪我の予防
• お手入れの簡単さ

デメリット

• 断尾の際の痛み、ストレス
• 自然的な見た目ではない
• 感情がわかりづらい

などがあります。

メリットで一番大きいところは、見た目がほとんどじゃないでしょうか。

私もよくコーギーの動画をSNSなどで見るのですが、あの食パンみたいなお尻は何事にも変えられない芸術作品だと思いますね。

その点、デメリットとして挙げた断尾の際の痛みやストレスは、稀に命を落とす可能性もあるのです。

これは大袈裟でもなんでもないのです。

具体的な死亡率の統計は限られていますが、獣医師による標準的な断尾手術の死亡リスクは1%未満とされています（適切な条件下）。

これは決して高い確率ではありませんが、ワクチン接種やその他の軽度な外科処置と同程度のリスクとなるのです。

現代では牧畜犬としてではなく、愛玩動物（ペット）として飼うことがほとんどなので、命をかけてまで尻尾を切る必要はないと個人的には考えています。

また、尻尾がないと感情がわかりづらいんですよね。

犬は全身で感情を表します。

特に尻尾は感情を表すためにとても重要です。

うちのコーギーは、喜んだ時は尻尾を高々とあげて、怒られた時は尻尾を丸めてお腹の方に隠します。

私的には、尻尾は第二のコーギーとして感情を表すために必要な体の一部であると思うのです！（コーギーに存在する第二のコーギー…？）

尻尾を切るということは、その感情表現を捨てることになりますので、大きなデメリットになってしまいますね。

尻尾があるコーギーのメリット・デメリット

尻尾があるコーギーのメリット

• 感情がわかりやすい
• 自然な外見
• 身体のバランスが取れる

デメリット

• 衛生面の課題
• 怪我のリスク
• 品種標準と不一致

などがあります。

よく気づきましたね、これに気づいた方はとても頭のいい人だと思います。（何様やねん！）

実際に尻尾ありコーギーを飼っている私からしたら、上記で挙げたデメリットで悩んだことは一度もありません。

衛生面の課題と言われていますが、排泄をするときや散歩している時は尻尾をあげて汚れないようにしています。

また、尻尾が汚れるときなどは、全身もどこかしら必ず汚れています。

そういう場合は、お風呂に入れてあげればいいんです。

怪我のリスクで考えても、普段生活している時に尻尾を踏むことなんてありませんし、品種標準の不一致もコンテストに出さないので全く問題ありません。

ここまでお話しして気づいたかもしれませんが、尻尾があるデメリットはデメリットではないのです！！（何言ってんだこいつ…）

コーギーの飼い主として知っておきたいこと

現在の日本のペットショップでは、断尾されているコーギーしかいないのが現状です。

私もよくペットショップに行った時にコーギーがいないか見るのですが、いたとしても尻尾がないコーギーしか見たことないです。

ちなみになんですが、コーギーと他の犬種のMIX犬（この前見たのはコーギー×ペキニーズでした）などは尻尾が残っていましたね。

なので、尻尾ありコーギーを飼いたい場合は、事前にブリーダーに相談するかMIX犬を飼うかの二通りしかないのが現状です。

私の場合は、断尾をしていないブリーダーさんと奇跡的に出会うことができたので、尻尾ありコーギーを飼うことができました。

ブリーダーそれぞれによっても、断尾をするブリーダーと断尾しないブリーダーがいますので、気になる方は一度近くのブリーダーに相談してみてください。

断尾をしているブリーダーであっても、

と、スーパーサイヤ人のごとく熱心に伝えると、意見が通ったりする可能性があるので、決して諦めないでくださいね。

よくある質問（Q&A）

ここからは皆さんがよく気になる疑問を、Q&A方式でお答えしていきたいと思います。

Q1：コーギーの断尾は痛い？

A１.断尾は生まれてくるから数日ですることが一般的です。生後数日の子犬は神経が未発達ですが、痛みを感じる可能性はあります。稀に、その痛みやショックで亡くなってしまう子もいるため、現代では麻酔を使用する獣医師も増えています。

Q2：長い尻尾のコーギーは珍しい？

A２.世界全体で考えると断尾を禁止している国もあるので、世界的に見たらそれほど珍しいことはありません。ですが、日本だけで見ると尻尾ありコーギーは大変珍しいです。日本では断尾が一般的であるため、ペットショップで尻尾ありコーギーを見つけることはほぼ不可能と言っていいでしょう。

Q3：天然ボブテイル（自然に尻尾が短い）コーギーは健康に問題があるの？

A３.ボブテイル自体に健康異常は通常ないと言われていますが、稀に脊椎異常のリスクがあると言われているため、信頼できるブリーダーを選ぶことは非常に重要です。中には遺伝子異常や疾患があるとわかっているのに、売れなくなるからと黙っている悪徳ブリーダーなどもいるので注意が必要です。

まとめ：断尾のメリットデメリットをしっかりと把握して、尻尾の先までコーギーを愛そう！

コーギーの尻尾がない理由として、

• 牧畜犬としての歴史
• 断尾の伝統
• 遺伝的特徴

などがありました。

断尾をめぐる議論は世界各国で現代でも続いていますが、尻尾があるないに関わらずコーギーはとても愛らしく魅力にあふれています。

飼い主として、または今後飼うかを考えている人にとって、コーギーの歴史や背景を知ることは、愛犬への理解と愛情を深める行為に直結します。

ここまで読んでいただいたあなたは、

• 断尾コーギーの丸い食パンお尻派？
• 長い尻尾のキツネふさふさ派？

私は尻尾ありコーギーを飼っているので断然尻尾あり派ですが、どちらを選んでもコーギーの元気で愛らしい姿に癒されることは間違いありません。

以上、この記事がコーギーの尻尾の秘密を解き明かし、愛犬との素敵な時間を増やすきっかけになれば幸いです。

それでは、また別の記事でお会いしましょう！